Quantcast
Channel: 市民が警察や公安に協力しよう!警察官は法律通りにしないことがある
Viewing all articles
Browse latest Browse all 409

[転載]正当防衛

$
0
0
裁判員制度が始まったら,きっとこんな事件がくるでしょう。
この判決は,比較的わかりやすいと思ってます・・・(比較的でごめん!)
是非,読んでみてください <(_ _)>

原付で被害者らのそばを通り過ぎた被告人が,被害者らに通りすがりに足を出されたということで,
引き返して,被害者らと口論になり,けんかになって,1名を死なせ,1名にけがをさせた事件。
http://courtdomino2.courts.go.jp/kshanrei.nsf/webview/CE9FE7928F85AADD49256FF5002B0A42/?OpenDocument
被告人は,被害者らからふるわれた暴力に対してやり返しただけで,正当防衛だ,
と無罪を主張しました。
(誤想防衛なんとかってのは,難しい法律の議論の問題なので,無視してください。)

正当防衛かどうかが争点になるパターンは大きく2つあります。
A:行われた被害者・加害者の暴力の内容にほぼ争いがなく,
  その行為が,刑法でいう「正当防衛」と評価できるかというパターン
B:被害者の暴力はどのようなものか,加害者の暴力はどのようなものかに争いがあり,
  検察官のいう内容であれば,正当防衛にはならず,
  被告人のいう内容であれば正当防衛になるところ,
  裁判所が暴力の内容がどうであったかを判断するパターン

今回は,Bのパターンです。
判決は,目撃者3名,けがをした方の被害者,被告人の言い分のどれが信用できるかを検討して,
実際の出来事はこうだった,と判断しています。

裁判員制度になった場合,裁判官と裁判員の議論の議題は,こんな感じかな? ↓

Aのパターンの場合,裁判官が過去の事例を紹介するので,それと比較しながら,
          その事件の加害者の行為は正当防衛かどうかを判断する。

Bのパターンの場合,目撃者など証人一人一人の言い分を検討し,
          どの人の言い分が信用できるか,どの部分なら信用できるかを話し合って,
          実際の出来事といえる一つの事実を決めます。
          それが検察官の主張どおりなら,おそらく正当防衛にはならないし,
          被告人の主張するとおりなら,正当防衛にはなるのかもしれませんが,
          本当にそうなのかは裁判所が決めることです。
          結局,Aのパターンと同じように,過去の事例を比較しながら,
          自分たちの決めた出来事が正当防衛になるかを判断していきます。

転載元: かけ出し裁判官Nonの裁判取説


Viewing all articles
Browse latest Browse all 409

Trending Articles



<script src="https://jsc.adskeeper.com/r/s/rssing.com.1596347.js" async> </script>